和名  学名
裸鰓目 Nudibranchia
ヨツスジミノウミウシ科 Facelinidae
ヨツスジミノウミウシ属 Myja 
ウメガエミノウミウシ Myja hyotan

撮影 2013/11/28 沖縄県 沖縄島
掲載 2019/08/06          ⇒ウミウシの仲間 裸鰓目 ドーリス下目以外

 初心者のころと違って写りの極端に悪い写真は掲載しないようにしているのですが、この被写体はとても個性的なので載せることにしました。

 体は透明で、白い砕片のような柄が不規則に全体に散らばっています。特徴的なのは背側突起で7列(かな?)のほぼ等間隔に左右両側に一つづつ配置されています。背側突起も透明です。

 それぞれの背側突起は根元に近いところで2分岐して上に伸びています。写りが悪くて分かりにくいのですが上の方で風船が中途半端に膨らんでいるような形になり、その上部で段がついて先端が尖っています。その中に突起の半分ほどの太さの中腸線が見えています。突起が膨らんでいる部分では中腸線も膨らんでいるように見えます。そして、先端はあずき色のような赤味を帯びた円錐形となっています。

 こんなウミウシは後にも先にも見たことがなく、「これは絶対に図鑑に載っていないだろう」と半ば諦めながら調べてみたところ、ナ、ナント、ありました!『Nudibranch & Sea Slag Identification INDO-PACIFIC』 336ページにUndetermined familyとのタイトルで、ボクの写真よりもマシとはいえ写りがイマイチな1枚が掲載されています。

 どちらの写真もイマイチとはいえ、特徴の比較ができる程度には写っていて両者はそっくりです。(細かく言うと、枝分かれの付け根部分が黒っぽくくすんでいる点なども共通しています。)さらに、分布がパプアニューギニアと日本とされているので、これに違いないと確信しました。

追記 2021/06/27 分かりました。順序が逆のような気がしますが、先に『日本のウミウシ』 (中野理枝 初版 2018年  文一総合出版)で和名が付けられて学名はM. longicornis となっていますが、『ウミウシ』 (加藤昌一/小野篤司 新版 2020年 誠文堂新光社)によると2019年に別種として記載されました。何はともあれ、分かってウレシイ〜〜!