和名 | 学名 | |
目 | スズキ目 | Perciformes |
科 | トラギス科 | Pinguipedidae |
属 | トラギス属 | Parapercis |
種 | ヨツメトラギス |
Parapercis clathrata |
撮影 2007/11/09 インドネシア バリ島
掲載 2012/07/09 ⇒トラギスの仲間
ややこしくて、どっちなのか分からない・・・
日本魚類学界ホームページを参照すると、Parapercis xanthozonaは2003年にコクテントラギスと和名がつきました。しかし、2005年にオジロトラギスと和名変更がありました。
手持ちの資料で、下記がボクの写真の個体をParapercis xanthozonaとしています。
「日本の海水魚」 山渓カラー名鑑 岡村 収/尼岡 邦夫 (2005年第3版第5刷 山と渓谷社) 加えて、和名をコクテントラギスとしている。
「REEF FISH IDENTIFICATION TROPICAL PACIFIC」 Gerald Allen etc. (2005年 第2版 New World Publications, Inc.)
「Indonesian Reef Fishes」 Rudie H Kuiter, Takamasa Tonozuka (2004年改訂版 PT
Dive&Dives)
腹部に黒点が連なっているので、コクテントラギスという和名は妥当と思われます。しかし、その妥当と思われる和名が1年でオジロトラギスと変更されました。下の写真では尾が隠れて見えませんが、図鑑の写真を見ても特に白さが目立つというわけではありません。それなのにわざわざ変更するからには何か不具合があったからと推測できます。
そういえば 「Indonesian Reef Fishes」の解説で、Parapercis xanthozonaは従来別の種類と混同されてきたと解説していて、その混同されてきたとする種類は体の中央線から尾の先端まで白い帯が通っているので、オジロトラギスという和名は納得がいきます。
そうすると、この和名は「Indonesian Reef Fishes」で誤って混同していると書かれている、その混同されてきた方に基づいて付けられたのでしょう。
確認のためにFishbaseと魚類写真資料データベースを検索したところ、掲載しているすべての写真が混同されてきたとする写真でした。Fishbaseから1枚ダウンロードして添付します。ボクの写真とは全然違います。
こんなに違う模様の魚が混同されるのか?と疑問に思わざるをえませんが、2003年と2004年の間で何か大きな解釈の変更があったのでしょうか。専門家でないとそういう事情は把握しようがないので、どちらが正しいのか結論が出ないままですがここで調査を切り上げることにします。
追記 2012/04/09 和名変更のいきさつを述べたホームページ(高知大学バーチャル自然史博物館)が見つかったので転載して末尾に表示します。
追記 2013/06/06 ごちゃごちゃ書いたけれど、もう一度写真を見直したらヨツメトラギスの雌でした。雌は騙し眼紋がないんですね。アア大いなる徒労・・・