和名 | 学名 | |
目 | 十脚目 | Decapoda |
科 | コシオリエビ科 | Galatheidae |
属 | 和属名なし | Raymunida |
種 | ホムラチュウコシオリエビ | Raymunida elegantissima |
撮影 2010/09/30 静岡県 井田 2005/07/02 伊豆半島 大瀬崎
掲載 2014/11/24 ⇒異尾類の仲間
いつも頼りにしている「海の甲殻類 ネイチャーガイド」 峯水
亮 /武田 正倫/奥野 淳児 (2002年初版2刷 文一総合出版)に掲載されていました。しかし、ちょっと変な点が・・・
チュウコシオリエビ属(Munida)となっているのに学名はRaymunida elegantissima 。属名が正しければ学名の頭はMunidaでなければならないのに!属名か学名かどちらかが間違っています。
そこでネットで検索してみたのですが、いろいろ探しても全部「チュウコシオリエビ属(Munida)のホムラチュウコシオリエビ(Raymunida elegantissima)と「海の甲殻類」のままになっています。 そのまま受け売りしちゃっているんですね。また、英語のサイトではコシオリエビ科の中にMunidaもRaymunidaも属として登録されています。アナモリチュウコシオリエビはMunida olivarae。
「ウーン分からん」と唸りながら、気まぐれに「エビ・カニ ガイドブック -伊豆諸島・八丈島の海から-」 加藤昌一/奥野淳児 (2001年初版 TBSブリタニカ)を見たら、ホムラチュウコシオリエビ(新称)となっているではないですか。そしてこの本では和名は付けたけれど和属名は付けていません。末尾の分類学的付記ではラテン名のままRaymunida属としています。どうせなら和属名も付けてほしかった…
で、出版のタイミングは
1)海の甲殻類 初版 2000年
2)エビ・カニ ガイドブック 初版 2001年 ホムラチュウコシオリエビを新称命名
3)海の甲殻類 初版2刷 2002年
以上の事実から推測するに、海の甲殻類 初版2刷にあたって、前年に付けられた和名を早速反映させた(立派な姿勢で良心的ですね)のだけれど、原典に属名がなかったのでついうっかりチュウコシオリエビ属(Munida)としてしまったのではないでしょうか。
ここまでくるのに時間がかかったけれど、ちょっとした推理もののようで、おもしろかった。また、アナモリチュウコシオリエビにRaymunidaをつけてしまってRaymunida olivaraeとしているサイトもいくつかありました。属名はチュウコシオリエビ属(Munida)のままで。もう無茶苦茶。
追記 2014/11/24 横向きの写真が撮れたので差替えました。